Salad and Go テキサス41店舗閉鎖とダラス生き残りの理由 — Gephyro Consulting (ジェフィロ・コンサルティング)

Salad and Go（サラダ＆ゴー）の閉鎖は、テキサスにおける店舗の約3分の2、全店舗の4分の1以上に相当します。これは、約3年間で50店舗弱から150店舗近くまで急成長した後に起きました。しかし、こうした急拡大はしばしばサプライチェーンや立地選定、運営能力に無理が生じ、業績不振店を閉鎖する必要性が生まれ、将来の安定的な成長のため体制を整えることになります。

2025年4月に新たに就任したマイク・タッターズフィールドCEOが舵を取り、ブランドが最も強いとされるダラス・フォートワースおよびオクラホマに集中し、よりリスキーで新しい市場からは撤退しています。業界の専門家によると、Salad and Goだけでなく、今年は他のファストカジュアルチェーンも同様にリソースの再集中やオペレーションの適応のため大幅な店舗整理を実施しています。

ダラス地区の店舗が営業を続ける理由は、定着した顧客基盤、好立地、ガーランドにあるセントラル・キッチンによる物流支援が挙げられます。このキッチンは最大500店舗まで供給できる規模で設けられたもので、残る店舗の品質と一貫運営を下支えしています。

こうした市場からの撤退・縮小は、不動産拡大のしすぎ、消費者需要の変化、「とにかく急成長」の落とし穴など複合的な要因が絡みます。Salad and Goの今後の復活は、立地選定の慎重さ、顧客体験、メニューの革新性、ドライブスルー形式や10ドル未満のバリュープライシングを活かし、特に郊外の健康志向層へのアプローチが左右します。

▼なぜ41店舗を閉め、ダラスでは一部営業を続けるのか？

Salad and Goは2025年9月、ヒューストン、オースティン、サンアントニオ全店舗を閉鎖し、テキサスのファストカジュアル界に衝撃を与えました。今後は、売上や顧客忠誠度が最も高いとされるダラスおよびオクラホマへの集中戦略に切り替えます。CEOのマイク・タッターズフィールドは、この再編について「ブランド強化、品質向上、イノベーション推進、コミュニティづくりのため」と説明しています。

この思い切った縮小は、チェーンが品質と一貫性を維持する能力を超えて拡大した時によく起こる典型例です。Salad and Goは2022年初めに46店舗、2025年にはほぼ150店舗へと急増しました。こうした急拡大は、利用者体験の希薄化、運営上の混乱、キャッシュフロー圧迫を招きやすくなります。

ダラス店舗が生き残るのは、地元コミュニティとの深い繋がりや既存の顧客ロイヤルティ、自社キッチンによる物流力、優れた立地などが理由です。成長志向ブランドにとって、このSalad and Goの事例は過度成長のリスクを示す警鐘であり、基本市場重視、品質維持、地元密着ファンの育成こそがドライブスルー業態（のみならず全飲食ブランド）の競争力の原点であることを教えてくれます。

今回の事例は、成長志向ブランドにとっては過度成長のリスクを示す警鐘であり、基本市場重視、品質維持、地元密着ファンの育成こそが飲食ブランド競争力の原点であることを教えてくれます。

ソース：
Salad and Go shutters 40-plus Texas stores - Dallas Business Journal
Salad and Go restaurant chain to close 41 locations across Texas - CultureMap Dallas
Salad and Go is closing 41 restaurants in Texas - Restaurant Business Online
Salad and Go to close 41 restaurants - Nation’s Restaurant News
Salad and Go to close 41 restaurants - Restaurant Dive
In Salad and Go, another example of a brand that grew too fast - Restaurant Business Online
Salad and Go to Shut Down 41 Stores - QSR Magazine
Texas restaurant chain to shutter all Houston locations - Chron
Popular restaurant chain closing 41 stores in two states - TheStreet