富士通グループ1Finity、リチャードソン市で本社新設・優遇措置



日本のIT大手・富士通の子会社である1Finityは、テキサス州リチャードソン市内に北米新本社を設立することを発表しました。これにより、既存の同市およびダラス拠点を統合し、今後さらなる事業拡大を目指します。

Photo by 1Finity

新本社はガラティン・コモンズ(Galatyn Commons)内の約6,000平方メートル(65,000平方フィート)のオフィススペースに設けられ、旧本社のTelecom Parkwayからの移転となります。この決定の背後には、市からの大規模なインセンティブ提供があります。リチャードソン市は1Finityに対し、約230万ドル(約3.5億円)のビジネス維持・拡大助成金と13万ドル(約2,000万円)相当の各種手数料免除を承認しています。

同市の経済開発戦略は近年大きく前進しており、特に先端技術分野の企業誘致・本社移転が相次いでいます。本プロジェクトにより、地元経済や雇用維持、成長が期待されています。



なお、リチャードソン市は企業誘致のために、税制優遇や許認可の簡素化、各種グラント(助成金)制度など、多様なインセンティブプログラムを展開しています。特にTexas Enterprise Fund(テキサス企業基金)やSkills Development Fund(スキル開発基金)といった州レベルの支援制度と連携し、ハイテク系企業の集積を加速しています。

この1Finityの本社移転は、市の「テレコム・コリドー」強化および人材確保、産業多様化への明確な布石です。今後の関連企業進出や周辺地域の再開発動向にも注目が集まります。

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