オースティンの人口増加は続く?ブーム後の最新動向【AUSTIN】



こんにちは、Austinで不動産仲介とリロケーションサポートをしている小島千枝です。

ここ数年、「Austinブームは終わった」というニュースを目にする機会が増えました。確かに、2021〜2022年ごろの急激な人口流入や住宅市場の過熱は落ち着いています。

しかし、それは「人が来なくなった」「街の成長が止まった」という意味ではありません。


Austin都市圏の人口は今も増加

2020年から2023年にかけて、Austin都市圏の人口は約18万〜19万人増加しました。この数字には、国内外からの転入に加え、出生数が死亡数を上回る自然増も含まれます。

人口増加率は以前より緩やかになったものの、都市圏全体では年間約2%前後の成長を続けており、全米の主要都市圏と比べても高い水準です。大切なのは、Austin市内だけでなく、Round Rock、Cedar Park、Pflugerville、Georgetownなどを含む都市圏全体で見ることです。成長が止まったのではなく、スピードと中心地が変化していると考えるのが実態に近いでしょう。


なぜ勢いが落ち着いたのか

背景には、次のような要因があります。
・住宅価格の上昇
・住宅ローン金利の上昇
・リモートワークの縮小
・税金や保険料を含む生活コストの上昇

以前のように「まずはAustinへ移住する」という流れは弱まり、住居費や働き方を慎重に比較して移住先を決める人が増えました。転入が止まったというより、移住の判断が慎重になったと見るべきでしょう。


雇用が街の成長を支えている

Austin都市圏では、今も多くの大手企業が雇用を生み出しています。

代表的な企業や施設には、TeslaのGigafactory Texas、SamsungのTaylor半導体工場、AppleのNorth Austinキャンパス、OracleのAustin地域拠点、Round Rockに本社を置くDell Technologiesなどがあります。こうしたテクノロジー企業や製造業に加え、教育、医療、サービス業、小規模ビジネスなど、働く人の職種も多様です。

不動産の現場でも、IT関係者だけでなく、幅広い職業やライフスタイルを持つ方からご相談をいただくようになりました。Austinは「テック企業の街」から、多様な産業と人材が集まる都市へ変化しています。


転入元も多様化

以前は、サンフランシスコやロサンゼルスなど、カリフォルニア州からの移住者が特に注目されていました。今もカリフォルニア州からTexasへの転入は目立ちますが、Austinには全米各地や海外から人が移り住んでいます。仕事だけでなく、家族との距離、教育環境、住宅の広さ、生活スタイルなど、移住理由もさまざまです。


Austinを離れる人もいる

一方で、Austin市を含むTravis Countyでは、米国内の移住だけを見ると、転出者が転入者を上回った時期もありました。ただし、海外からの移住や自然増によって、人口全体は増えています。

また、市内を離れた人の多くがAustin都市圏の外へ移ったとは限りません。住宅価格や広さを理由に、Round Rock、Cedar Park、Pflugerville、Georgetown、Leanderなどへ住み替えるケースもあります。Austin市内の伸びが鈍化する一方で、人口増加の中心が郊外へ広がっているのです。


住宅市場は比較しやすい環境へ

2021〜2022年は、良い物件が数日で売れ、希望価格を上回る契約も珍しくありませんでした。今は住宅在庫が増え、販売期間も長くなっています。人気エリアや状態の良い物件は早く売れることもありますが、全体としては複数の物件を比較しやすい市場です。買い手にとっては、条件を確認しながら検討や交渉がしやすくなりました。一方、売り手には、適切な価格設定や物件の状態がより重要になっています。


ブームは落ち着いた。それでも成長は続く

Austin都市圏の人口は、2014年の約194万人から2025年には約262万人へ増加しました。11年間で約68万人増えています。

Austinの熱狂的なブームは落ち着きました。それでも、企業の事業展開、雇用創出、海外からの移住、郊外の人口増加は続いています。

「Austinブームは終わった」というより、「Austinは急成長するブームの街から、都市圏全体で持続的に成長する成熟した都市へ変わり始めている」と考えるのが、実態に近いのではないでしょうか。

記事協力:オースティン不動産エージェントChie Claire Kojima様

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