Z世代の転入先、テキサス州が全米1位 ダラス・フォートワースは都市圏別で第2位
/記事ハイライト
U-Haulの最新調査で、Z世代の純流入先はテキサス州が全米1位
都市圏別ではダラス・フォートワースが全米第2位
ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコなどの大都市も上位に
Z世代は生活費だけでなく、就職、大学、賃貸住宅へのアクセスも重視
DFWの幅広い雇用機会と住宅供給が、若い世代を引き付けている可能性
引越サービス大手のU-Haulが2026年7月29日に発表した最新の人口移動調査で、Z世代の純流入が最も多かった州として、テキサス州が全米第1位となりました。
さらに都市圏別では、ダラス・フォートワース(DFW)がニューヨーク市に次ぐ全米第2位となり、若い世代の主要な転入先として、DFWの存在感が一段と高まっていることが明らかになりました。
Z世代の転入先トップ10
U-Haulは、2025年7月から2026年6月までの52週間に行われた片道利用のトラック、トレーラー、引越用コンテナ「U-Box」の移動データを、契約者の世代別に分析しました。
テキサス州に続いて、生活費や住宅費が比較的高いカリフォルニア州、ニューヨーク州、イリノイ州が上位に入っている点が注目されます。
この結果は、Z世代の移住先選びが、単純に「生活費が安い州」や「税負担が軽い州」だけで決まっているわけではないことを示唆しています。
DFWはZ世代の転入先として全米第2位
都市圏別ランキングでは、ダラス・フォートワースが全米第2位に入りました。
テキサス州からは、DFW、オースティン、ヒューストンの3都市圏がトップ10に入りました。
なかでもDFWは、ニューヨーク市に次いで全米第2位となり、オースティンやヒューストンを上回っています。
なぜZ世代は大都市圏へ向かうのか
U-Haulは、Z世代が人口密度の高い都市部へ移動する背景として、次のような要素を挙げています。
大学や専門教育機関が多い
新卒者や若手向けの仕事が見つけやすい
アパートなどの賃貸住宅を利用しやすい
同世代が集まるコミュニティーや娯楽が充実している
住宅を購入して郊外へ移る傾向が比較的強い上の世代とは異なり、Z世代では、まず都市部の賃貸住宅に住み、就職や進学を通じて生活基盤を築く人が多いと考えられます。
このような背景から、政治的・経済的な特徴が異なるテキサス州とカリフォルニア州が、ともに上位に入る結果となりました。
DFWが若い世代を引き付ける理由
DFWには、金融、IT、通信、医療、物流、航空、建設、飲食、小売など、幅広い業種の雇用が集まっています。
米国労働統計局(BLS)によると、DFW都市圏の非農業部門雇用者数は、2025年5月までの1年間に46,800人増加しました。これは、全米の主要都市圏の中でも大きな増加数です。
特に雇用が増えた分野には、次の業種が含まれます。
レジャー・ホスピタリティー
教育・医療サービス
商業・運輸・公益事業
建設
金融
これらの分野には、大学卒業後のキャリアをスタートさせる若者や、経験の少ない求職者が応募できる仕事も比較的多く存在します。
さらにDFWでは、ダラス中心部だけでなく、Plano、Frisco、Irving、Las Colinas、Addison、Richardson、Fort Worthなどにも、大規模な雇用拠点と集合住宅が形成されています。ニューヨークやサンフランシスコと比較すると、DFWの家賃や生活費も上昇傾向にあるものの、給与水準、住宅の広さ、就職機会のバランスを取りやすいことが、若い世代から選ばれる理由の一つと考えられます。
ミレニアル世代ではDFWが全米第1位
今回の調査では、DFWはZ世代だけでなく、ミレニアル世代の純流入先として全米第1位となりました。
ミレニアル世代の都市圏別ランキングは、次のとおりです。
ダラス・フォートワース
ヒューストン
オーランド
サンフランシスコ・ベイエリア
ノースポート・サラソタ・ブレーデントン
Z世代では全米第2位、ミレニアル世代では全米第1位という結果から、DFWは学生や新卒者だけでなく、キャリア形成や結婚、子育てを始める年代からも選ばれていることがうかがえます。
こうした若い世代の流入は、今後、住宅、飲食、小売、娯楽、教育、医療など、DFWの幅広い市場に影響を与える可能性があります。
ランキングを見る際の注意点
今回のランキングは、米国全体の人口移動を直接測定したものではなく、U-Haulの片道利用データを基にしています。飛行機、自家用車、一般の引越会社などを利用した転居は含まれていません。また、「純流入」は到着件数から出発件数を差し引いたものであり、各州や都市圏の人口に対する割合ではありません。
Z世代は1997年から2012年生まれと定義されていますが、U-Haulのトラックを借りられるのは原則として18歳以上です。そのため、今回の結果は主に成人したZ世代の移動傾向を示しています。
また、「大学、仕事、アパートへのアクセスが移住の背景にある」という説明はU-Haulによる分析であり、すべての利用者に移住理由を質問したアンケート結果ではありません。それでも、多数の片道引越データを基にした今回の結果は、DFWが若い世代を引き付ける主要都市として成長していることを示す、有力な指標の一つといえるでしょう。
DFWの消費市場にも追い風
Z世代とミレニアル世代の流入は、単なる人口増加にとどまりません。若い世代の増加は、アパート需要、外食、カフェ、エンターテインメント、フィットネス、美容、テクノロジー、オンラインサービスなど、さまざまな市場の拡大につながる可能性があります。
特に、日本食やアジア系食品、キャラクター商品、体験型サービス、SNSを活用した店舗などにとって、若い消費者層の増加は、大きなビジネス機会となる可能性があります。企業誘致と人口増加が続くDFWは、今後も若い人材と消費者の双方を引き付ける都市として、全米での存在感をさらに高めていきそうです。
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参考情報:
U-Haul「2026 Midyear Migration Trends: National Report」
U.S. Bureau of Labor Statistics「Dallas-Fort Worth Area Employment」
