ダラス・フォートワース、1日339人が移住する急成長都市ーダラス郡は人口減少
/DFWの人口、今も全米トップクラスの成長を維持
ダラス・フォートワース(DFW)大都市圏の人口増加が、2026年も引き続き注目を集めています。米国勢調査局が2026年3月に公表した最新データによると、DFW圏は2024年7月から2025年7月の1年間で12万3,557人の人口増加を記録し、ヒューストンに次ぐ全米第2位の人口増加都市となりました。これは1日あたり約339人が新たに移住してきている計算になります。現在のDFW圏の総人口は約840万人(約1兆3,020億円規模のGDP)に達しており、米国38州の人口を上回る規模です。
成長は続くが、スピードは鈍化
ただし、全体の成長率は前年比1.4%増と、前年の2.3%増から鈍化しました。その主な要因は国際移民の大幅な減少です。
国際移民の純増数は前年比でほぼ半減し、約11万6,000人から約5万5,000人に落ち込みました。全米でも同様のトレンドがあり、米国全体の国際移民数は270万人から130万人へと急減しています。
郡ごとの明暗:ダラス郡は減少、郊外は堅調
特に注目すべきは、DFW圏の中核であるダラス郡の動きです。
ダラス郡:約2,600人の人口減少(全米でも最大級の減少数の一つ)
コリン郡:約4万3,000人増加(全米第2位の増加数)
カウフマン郡:5.7%増(全米トップクラスの成長率)
タラント郡・デントン郡:引き続き増加も成長ペースは緩やか
ダラス郡は長年にわたり国際移民の流入によって支えられてきましたが、その流入が細り、国内からの転出超過が続いているため、成長エンジンが失速しています。一方、コリン郡や郊外部では、手頃な住宅価格を求めた「ノース移動」が続いており、プリンストン市は人口が2020年比で2倍以上に膨らむなど、爆発的な成長を見せています。
注目エリア:「ウェストプレックス」の台頭
テキサス大学アーリントン校の不動産専門家、スリラム・ヴィルプラム准教授によると、DFW圏の次なる成長フロンティアは「ウェストプレックス」と呼ばれる西部地域です。
フォートワースを中心に、タラント郡、パーカー郡、ジョンソン郡などの西側エリアは、東側(ダラス・コリン・デントン郡)の土地不足と開発コスト上昇を受け、新たな住宅・商業開発の受け皿になりつつあります。
フォートワース:17億ドル(約2,635億円)規模の複合開発「ウェストサイドビレッジ」計画が進行中
パーカー郡:2010年比で60%以上の人口増加、現人口は約19万2,000人
ジョンソン郡:年間7,000〜8,000人ペースで増加中
また、2026年開通予定のDARTシルバーラインや、総額1,950億ドル(約30兆2,250億円)規模のテキサス州道路整備計画(TxDOT)により、通勤時間が20〜30%短縮される見込みで、フォーニー・セリーナ・プロスパーなどのエリアが新たな需要の中心地として浮上しています。
2026年の住宅市場はどう動く?
DFWの住宅市場は2025年に価格が平均5%下落し、一時の過熱感が落ち着きました。2026年はどうなるのでしょうか。
主な見通しは以下の通りです。
住宅取引数:約10%増加が見込まれる(M&Dリアルエステート予測)
住宅価格:概ね横ばい〜微減(一部エリアで0〜5%の追加下落の可能性)
住宅ローン金利:2026年前半に0.75%程度の利下げが見込まれ、購入需要を押し上げる見通し
DFWの平均住宅価格:約42万ドル(約6,510万円)と、オースティン比で約30%安く、カリフォルニア主要都市の約半額
DFWの住宅コストが所得に占める割合は約15%と、全米平均の25%超を大きく下回っており、引き続き購入しやすい市場環境が保たれています。
DFW近隣都市の注目スポット
DFW圏を訪れる際に、ぜひ立ち寄ってほしい見どころもご紹介します。
フォートワース
サンダンス・スクエア:ダウンタウンの中心にあるショッピング・飲食エリア
フォートワース・ストックヤーズ:カウボーイ文化を今に伝える歴史地区。毎日2回のロデオパレードが開催されます
フリスコ(コリン郡)
PGAフリスコ:2022年にオープンした全米最大級のゴルフ複合施設。今後20年で20億ドル(約3,100億円)超の経済効果が期待されています
マッキニー
ダウンタウン・マッキニー:19世紀の街並みを残した歴史的広場と独立系ショップが並ぶ人気スポット
DFWは「成熟期」の成長都市へ
DFW圏の人口増加は鈍化したとはいえ、1日339人という水準は全米で指折りの成長ペースです。国際移民の減少という逆風を、出生数や国内移住が一定程度カバーしており、人口増加基調そのものは揺るがない状況です。
郊外化・西部化という新たなトレンドのもと、DFWは「爆発的成長」から「持続的成長」へとステージを移しつつあります。企業誘致・インフラ整備・住宅供給という三拍子が整うなか、北テキサスは今後も米国で最も注目すべき経済圏であり続けるでしょう。
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参考出典:The Real Deal Scribner M&D Real Estate HousingWire UT Arlington DFW Explorer Dallas Fed
