DARTシルバーライン鉄道、建設最終段階へ!DFW空港とプレイノを結ぶ北テキサスの新鉄路
/2025年8月、ダラス首都圏の主要交通プロジェクト「DARTシルバーライン(Silver Line)」が、建設の最終局面を迎えています。プレイノとダラス・フォートワース空港(DFW)を結ぶ約26マイル(約42km)の新路線は、約20億ドル(約2,954億円、1ドル=147.7円換算)の総工費をかけ、北テキサスの都市間移動と経済発展に大きな変革をもたらすことが期待されています。
Photo: DART
▼プロジェクト概要といまの進捗
DARTシルバーラインは、DFW空港からプレイノ・シロー通り駅まで、グレープバイン、カペル、ダラス、キャロルトン、アディソン、リチャードソンの7都市を横断。空港アクセス向上、市域間のネットワーク強化、通勤・通学の利便性アップが主な目的です。現在、全線でレール設置や信号・安全装置のテストが進行中で、8月下旬には「最後の枕木(レールタイ)」が設置され、いよいよ完成が目前となりました。
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▼2025年末の開業目指し、試験運行も本格化
最新の計画では、乗客サービスの開始は2025年末から2026年初頭の予定。第3四半期から各区間で車両テストを開始し、安全性や時刻表の運用テスト、静音走行の「クワイエットゾーン」設定作業も進んでいます。ピーク時は30分間隔、オフピーク時は1時間間隔の運行を想定。全線を乗り通す場合、プレイノからDFW空港(ターミナルB)はおよそ1時間です。
▼地域経済と沿線開発への影響
シルバーライン開通により、ダラス北部~DFW空港直結の需要増が見込まれ、ビジネス、観光、住民の流動性が大幅に向上。主要駅周辺では再開発や住宅・オフィス開発が進み、「ハイテク回廊」と呼ばれるプレイノやリチャードソン等の都市間連携も強化されます。約8,000台分の無料駐車場や、歩行・自転車道「Cotton Belt Regional Trail」の新設も段階的に進行中です。
▼環境・安全対策も強化
使用車両はEPA基準クリアのディーゼル電車(DMU)で、静粛性と安全性に配慮。ほぼ全区間で「クワイエットゾーン」の導入も予定され、沿線住民への騒音対策も順調です。試験期間中は警笛・警報装置が作動しますが、乗客営業開始後は原則「静音運行」となります。
▼今後の見通し
DARTシルバーラインは今後、運行計画の最終承認や駐車場・接続路線との調整を経て、「北テキサス新時代の都市間鉄道」として2025年年末~2026年初頭の正式開業を目指しています。利用者向け案内や運賃は既存DARTライトレールと同様で、利便性・アクセス性の大幅な向上が見込まれます。
参考記事:DART's new $2B Silver Line train enters final stretch of construction
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