雇用増加は全米以上!なぜ企業はテキサス州を選ぶのか【金融業界レポート - パート3】

全米に比べ北テキサスの金融・保険業は、3倍以上のスピードで急成長しているという。テキサス州の成長を支える大手企業は、なぜテキサス州を本拠地に選ぶのだろうか。

2010年から2019年の間に、北テキサスでは金融・保険関連の雇用が約58,000人増加し、内50,000人がダラス・プレイノ地域で雇用された。これは全米の増加率の3倍以上、金融の中心地であるニューヨーク市の増加率の4倍以上にもなる。

 

産業ごとの雇用率からも、金融サービスがテキサス経済をけん引する分野であることがわかる。

 

▼企業がテキサス州を選ぶ理由

1.低い税負担

個人所得税や法人所得税がない。さらに2015年には、ビジネス・フランチャイズ税を25%削減。

2.オフィスや住宅、生活費の手頃さ

ダラス地域商工会議所のデータによると、ダラスの居住費はサンフランシスコに比べ、70%も安い。食費や交通費、医療費なども、16%から26%節約できる。

3.企業移転・新興企業を誘致する取り組み

ビジネス誘致のため作られたTEF(テキサスエンタープライズ基金)により、テキサス州に移転又は拡張する世界中の企業に助成金を支給し、100社以上を誘致してきた。

4.全米トップクラスの大学が揃う

テキサス大学オースティン校、サザンメソジスト大学、ライス大学、ベイラー大学、アーリントン大学など、全米トップクラスのビジネススクールがある。

5.優秀な人材が集まる

全米有数の金融専門家の数を誇る。加えて急増する移住者や企業移転により、さらに多くの人材が集まっている。