インディ500:パロウ初優勝、佐藤琢磨は9位!ダラス在住 米川さんピットクルー初参戦
/2025年5月25日(日)、インディアナ州インディアナポリス・モーター・スピードウェイにて開催された「第109回 インディアナポリス500マイルレース(通称:インディ500)」は、チップ・ガナッシ・レーシング所属のアレックス・パロウ選手がスペイン人として初の栄冠を手にし、歴史に名を刻む一日となりました。
▼インディ500とは?
インディアナポリス・モーター・スピードウェイで開催される「インディ500」は、F1モナコGP、ル・マン24時間レースと並び称される「世界三大レース」の一つ。100年以上の歴史を持つアメリカン・モータースポーツ最大級の祭典です。
その魅力は、33台のレーシングカーが平均370km/h、最高時速はおよそ390kmで疾走しながら、数センチ単位の攻防を繰り広げる迫力にあります。まさに、「スピードと技術の極地」と言えるレースです。レースの距離は500mile(800km)。コースを200周する競技です。
2025年レース結果(上位10名)
1アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)
2デイビッド・マルカス(A.J.フォイト・レーシング)
3パト・オワード(アロー・マクラーレン)
4フェリックス・ローゼンクヴィスト(マイヤー・シャンク・レーシング)
5サンティノ・フェルッチ(A.J.フォイト・レーシング)
6クリスチャン・ラスムッセン(エド・カーペンター・レーシング)
7クリスチャン・ルンドガード(アロー・マクラーレン)
8コナー・デイリー(ジュンコス・ホリンジャー・レーシング)
9佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)
10エリオ・カストロネベス(マイヤー・シャンク・レーシング)
▼佐藤琢磨選手の奮闘
2度のインディ500チャンピオンである佐藤琢磨選手は、今年もフロントロー(予選2位)からスタート。序盤から快走を続け、最多の51周をリードする圧巻の展開を見せました。
しかし、3回目のピットストップでオーバーシュート(停止位置の行き過ぎ)をしてしまい、タイムロスにより約10ポジションを失う痛恨のミス。そこから挽回し、最終的に9位でゴール。
「チームは素晴らしい仕事をしてくれました。私のミスで順位を落としてしまい、申し訳なく思っています」と語り、悔しさをにじませながらも、最高峰の舞台で見せた堂々たる走りに称賛が集まりました。
▼米川宏さん、初のピットクルーとして歴史的参戦
今年のインディ500では、もう一つの歴史的快挙がありました。
ダラス在住でInteractive Automotive社のオーナー兼チーフメカニックである米川 宏さんが、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)の佐藤琢磨選手ピットクルーとして初参加。初参加の日本人でインディー500レースから参戦したのは米川さんが初で異例の快挙として公式ピットクルーに就任されました。
(左:米川宏さん 右:佐藤琢磨選手)
Q: なぜ選ばれたのか?
「常連のお客様が私の技術を5年間信頼し続けてくださり、その方がRLLのオーナーや佐藤琢磨選手の友人であったことで、今回のオファーにつながりました。」
Q:担当した業務は?
「メカニック・ピットクルーとしてマシンの製造・タイヤサポートを行いました。オープンテストでマシンがクラッシュし廃車となり、本来2ヶ月かかるマシン製作を1週間半で完成させ、予選に間に合わせました。」
2025年のインディ500は、アレックス・パロウ選手による歴史的初優勝に加え、佐藤琢磨選手の輝かしいパフォーマンス、そして米川宏さんによるピットクルー初参戦と、まさに記憶に残る大会となりました。
アメリカン・モータースポーツの聖地において、日本人が確かな技術と情熱で存在感を示した姿は、多くのファンに勇気を与えてくれました。米川さんは、来年のピットクルーとして参加することを予定しています。
Interactive Automotive社インスタグラム
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