未来の物流を牽引:Volvoの自動運転トラックがテキサスでテスト運行


スウェーデンの自動運転ソリューション会社、Volvo Autonomous Solutions(V.A.S.)が、自動運転トラックの運行をテキサス州エルパソとヒューストンに向けて拡大するために、新たにフォートワースにオフィスを開設しました。この事業拡大により、ダラス・フォートワースは自動運転トラックの重要なテストエリアとしての地位を一層固めることとなります。

Photo: VAS

V.A.S.は、DHLとUber Freightをはじめとする主要な顧客向けに、人間の運転手を用いたトラックでの貨物輸送業務を既に開始しています。これらの運行は、自動運転トラックの商業運行に向けての各種テストの一環で、安全で信頼性の高い運行のためのフレームワークと手順を確立することを目指しています。同社はピッツバーグに本拠地を置くAurora Innovationと提携しており、VolvoのハイウェイトラックはAurora Driverシステムを組み込むことで自動運転の分野に進出しています。

「テキサス州にオフィスを開設し、運営活動を始めることで、我々はハイウェイでの物流を変革するためのトランスポートソリューションの基盤を築いています」とV.A.S.の社長、ニルス・イェーガー氏は語っています。「V.A.S.では、顧客にとっての所有と運営の複雑さを軽減することが、大規模な自動運転への道筋となると考えています。そのため、我々は顧客との一貫したコミュニケーションを保つ決定を下し、商用自動運転輸送に必要な全ての要素を自社で所有することにしました。」

ダラス・フォートワースからエルパソ、そしてヒューストンへの「路線」は、すでに自動運転トラックによって頻繁に利用されています。Aurora InnovationやFedEx、Uber Freight、Werner、Schneiderといったパートナー企業による自動運転トラックの運行が行われており、Auroraは2024年末までにダラスとヒューストン間での完全無人の貨物運行を目指しています。

V.A.S.のオンロードソリューション部門の責任者、サスコ・チュクレフ氏は、Volvoの目指すところは「物流の需要増加に対する負担の一部を軽減しつつ、地元のドライバーが近距離の仕事に転職できるように、業界に新たな能力を提供すること」だと述べています。「これにより、供給チェーン全体で大きな効率化が達成され、輸送業界全体が恩恵を受けることになります」とコメントしています。

輸送車両の自動運転化がさらに加速する中、Volvoの動きは物流業界の未来像を示す一例と言えるでしょう。全体として、自動運転トラックの普及と進化は、物流産業の効率化を大きく推進し、全体的な運送コストの削減やドライバー不足の解消に寄与すると期待されています。

Source:business journal

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