半導体不足、テイラーの新工場が建設【米、半導体補助金7兆円の法案成立へ】【AUSTIN】

170億ドルを投じて建設される「サムスン電子(Samsung Electronics Co. Ltd.)」のテキサス州テイラーの半導体工場では、雇用が順調に進んでいる。この工場は、テキサス州で最大かつ最も注目度の高いプロジェクトの1つとなる。

サムスンが採用のために選んだオースティンの人材派遣会社HTグループは、170の商業建設職を直ちに埋めるために動いている。年内に170人の建設作業員を雇用することを目標としているが、これは数千人を雇用する可能性のあるプロジェクトの初期段階の求人に過ぎない。

オンラインでは、プロジェクト・コントロール・スペシャリスト、建設エンジニア、機械エンジニア、管理アシスタントなど、さまざまな職種を募集している。

テイラーのダウンタウン南西にある所在する工場は、2022年初めに現場作業が開始された。

サムスンは以前、工場の建設には6,500人の建設労働者が必要だが、開始後は少なくとも2,000人のフルタイム雇用をサポートする必要があると述べている。竣工は2024年予定。

HTグループは、主にサムスンのテイラーキャンパスで活動しているが、同社が25年間半導体を製造しているオースティン北東部の工場でも、韓国の企業と仕事をしている。

米、半導体補助金7兆円の法案成立へ

2022年7月28日、米議会下院は、半導体の生産や研究開発に527億ドル(約7兆1000億円)の補助金を投じる法案を可決した。

米国での工場新設を後押しして、半導体を安定して調達できる体制をめざす。

法案は2022会計年度(21年10月~22年9月)から5年間、国内に半導体工場を誘致するための補助金として390億ドルを投じる。米国内で新工場の建設を表明している米インテルや台湾積体電路製造(TSMC)、韓国サムスン電子に配る見通しだ。

半導体とは別に、科学分野に1020億ドルをあてる。人工知能(AI)や量子コンピューター、次世代通信規格「6G」など先端技術や基礎研究を政府が支援する。

与野党は半導体メーカーに補助金を配ることで1割強に落ち込んだ米国の世界生産シェアを再び引き上げたい考えだ。日本や中国、韓国、欧州など各国・地域が補助金を呼び水に工場誘致を急いでいる。世界で半導体が不足するなか、米国でも有事や災害に備えて国産化を進めるべきだとの声が高まった。

ソース:NIKKEIDallas Business Journal

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