ダラス、ホームレス向けの無料住居 〜建設に7.9億円を費やす理由とは

ダラス南部にホームレス向けの無料住居(コテージ村)「The Cottages at Hickory Crossing」が建設された。

同施設は約38平方メートルのコテージのような家50軒と共有施設が立ち並ぶ。このコテージ村は、ダラス市中心部の高速道路高架下に広がる「テント村」で暮らすホームレス用に官民の協力で建設されたものだ。小規模ながら、住宅と社会サービスを一つの場所で提供し、ホームレスの人々が抱える根本的な問題解消につなげるという新たな試みである。

ホームレス生活を送っている人は、税金で運営されている郡病院の救急医療室の常連である。もちろん医療費は払えない。また軽犯罪で郡刑務所に出たり入ったりする人もいるが、刑務所も税金で運営されている。結果、ホームレス1人につき年間4万ドル(約460万円)の税金が費やされているという。これに対して、コテージ建設・そこでの経費は、1人1年当たり1万5000ドル(約170万円)と試算されており、入居者の生活を大きく改善し、かつ社会負担も減らす策として期待されているのだ。