2024年選挙後の経済効果:トランプ氏の勝利がダラス企業に与えた影響
/ドナルド・トランプ元大統領がカマラ・ハリス副大統領を破って勝利した後、ダラス・フォートワースの大手上場企業、マッケソン社やキャタピラー社を含む多くの企業が株式市場の急上昇に乗じました。
トランプ氏は、グローバー・クリーブランド元大統領に次ぐ、非連続的な任期を務める2人目の大統領となります。クリーブランド元大統領は1885年から1889年、そして1893年から1897年にかけて大統領を務めました。また、共和党は上院の支配を確立し、下院の支配を維持する可能性も見えています。
2016年のトランプ氏の初勝利後と同様に、株式市場は反発しました。ダウ・ジョーンズ工業平均株価、ナスダック、S&P 500は、トランプ大統領のもとでの経済成長の加速と企業に優しい政策が期待される中、11月6日の取引で史上最高値を記録しました。ダウは午後の取引で1500ポイント以上、約3.6%上昇しました。ナスダックは約3%、S&P 500は2.5%増加しました。
いわゆる「マグニフィセント・セブン」株、つまりアップル、マイクロソフト、グーグルの親会社アルファベット、アマゾン・ドットコム、エヌビディア、Facebookの親会社メタ・プラットフォームズ、テスラが牽引しましたが、メタだけがわずかに株価が下落しました。特にテスラは、トランプ氏とCEOのイーロン・マスクとの密接な関係から、株価がほぼ15%上昇し、大きな勝者の一つとなりました。アナリストによれば、オースティンに拠点を置くテスラは、トランプ氏が予想される通りに電気自動車(EV)のリベートや税制優遇措置を廃止した場合、その規模の大きさが同社にEV市場での有利をもたらすと言います。また、DFWに拠点を置く大手企業も恩恵を受けました。DFWは115社以上の公開企業が本拠地となっています。
▼ダラス・フォートワース企業の株価上昇と住宅建設業の挑戦
ダラスを拠点とする通信大手のAT&T Inc.の株価は1.2%上昇し、$22.32で取引を終えました。
重機製造業者のキャタピラー社は、2022年に本社をアービングに移転して以来、株価が8.7%上昇し$416.88に達しました。また、アービングに拠点を置くマッケソン社の株価も約5%上昇し$549.31となりました。
DFWの主要航空会社も株価を伸ばしました。ダラスに本拠地を置くサウスウエスト航空の株価は2.5%上昇し$31.39に、フォートワースに本拠地を置くアメリカン航空グループは6.1%の大幅な上昇を見せ、株価は$14に達しました。
金融業界は、よりビジネスフレンドリーな規制環境が期待される中、全国的にもDFW地域でも最大の上昇を記録しました。ウェストレイクに拠点を置くチャールズ・シュワブ社の株価は6.2%上昇し$75.75に、ダラスに拠点を置くテキサス・キャピタル銀行の親会社、テキサス・キャピタル・バンクシェアーズは8.3%上昇し$85.48に達しました。また、ダラスに拠点を置くコメリカ社の株価は11%上昇し$70.31となりました。
ダラスに本社を置くテキサス・インスツルメンツも6.2%の株価上昇を記録し、$214.97に達しました。
一方、アーリントンに拠点を置く住宅建設業者のD.R. ホートン社は株価が3.8%下落し$166.71となりました。この下落は、トランプ氏の勝利後に米国10年債の利回りが上昇し、モーゲージレートが急騰したためです。ダラスに拠点を置く商業不動産大手のCBREグループも4%の株価下落を経験し、$129.40まで落ち込みました。
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