アメリカン航空、過去最高の第2四半期収益を達成 - 13億ドル(約1800億円)の利益を記録

アメリカン航空は、今年の第2四半期に、その歴史上最高となる総収入141億ドル(約2兆円)、そして利益13億ドル(約1800億円)を記録しました。これは、国際線の需要の急増が大きく影響しています。また、今週同社はパイロットとの契約再交渉に臨んでいます。

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テキサス州フォートワースを拠点とするアメリカン航空の年間比増加率は4.7%。空輸からの旅客収入は130億ドル(約1兆8200億円)、貨物収入が1億9700万ドル(約275億円)、そしてAAdvantageアフィニティカー・プログラムを含むその他の収入が8億8000万ドル(約1200億円)となり、これらが過去最高の四半期を生み出す結果となりました。

同社のCEO、ロバート・アイソム氏は、「アメリカン航空は、自分たちがコントロールできることに集中しています。計画的なアプローチと、チーム、艦隊、技術への投資は、忙しい夏の旅行シーズンおよびそれ以降の成功を確実にしています。」と投資家へのメッセージを発表しました。

今週、アメリカン航空は、同社の15,000人のパイロットを代表する連合パイロット協会との契約再交渉に臨んでいます。その内容を評価中のデヴォン・メイ氏、同社の最高財務責任者は、「給与は近いものの、私たちの暫定合意よりも数パーセント高いです。」と述べました。

この新しい取引のもとでは、アメリカン航空の運賃が上昇する可能性があります。しかし、賃金増加を予定している他の主要航空会社も同じ状況にあるとのことです。現在の暫定合意によれば、パイロットの今年の賃金は21%引き上げられ、さらに2020年まで遡って賃金引き上げがあったとのことで、今後も引き続き増加が予定されています。

今年3月には、アメリカン航空は自社の営業部門に大規模な人員削減を行いました。その背後には、直販契約へのシフトという、新型コロナウイルス後の需要の変化が理由と言われています。この際には、カスタマーサービスの減少が懸念されましたが、この大規模な人員削減が今回の好業績に影響を与えた1つの可能性があります。

コストカットと料金増額の両面で今回のアメリカン好業績となっているかとも思われます。
大規模な人員削減
PilotとFlightCrewのみが宿泊できるホテル
手荷物が有料に

また、新型コロナウイルスの影響を受けて、レジャーとビジネス出張を組み合わせた「ブレンデッド」旅行(ワーケーション)が収益の45%を占めるようになったとも報告されています。ビジネス出張からの収益は歴史的に35%を占めていたものが、現在は25%にまで下落しており、コロナ禍によりビジネス出張が大幅に減少したことを示しています。

新型コロナウイルス後の世界で、航空会社の動向は今後も注目されます。

Source: The Dallas Morning News, The business journalsSimple Flying, Travel weekly

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