バフェット氏のバークシャー・ハサウェイ、米国住宅建築業者へ新たな投資へ

ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが、米国ホームビルダーD.R. Horton、Lennar、NVRへの新たな投資ポジションを明らかにし、これによりこれら企業の株価は一気に上昇しました。

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特に、ダラスのアーリントンに本社を置くD.R. Hortonをはじめとするこれらの動きは、バフェット氏が米国住宅市場に注目していることを示しています。バークシャーが証券取引委員会(SEC)に提出した最新の13F報告書によると、D.R.HortonとLennarの株価は2%以上、NVRの株価は1%以上上昇しています。

現在の米国の住宅市場では供給不足が続いており、新築住宅を求める購入者が増加していることから、住宅建築業者各社の株が上昇しています。

一方、バークシャーはゲーム企業Activision Blizzard(ATVI)や自動車大手General Motors(GM)の株を大幅に削減し、逆にクレジットカード専業銀行であるCapital One(COF)への投資を増やしました。バフェット氏はバークシャーの年次株主総会で、自動車産業は「非常に厳しい」と述べていました。先日の地域銀行危機時には、多くの市場関係者が、バフェット氏が過去の金融危機時にGoldman Sachs(GS)やBank of America(BAC)に投資した際のように、困難な状況にある企業をサポートするのではないかと注目していました。

四半期中に、バークシャーの米国株式ポートフォリオの価値は7%増の$3480億に達しました。これは、iPhoneの製造元であるAppleの株価が急上昇し、その保有株の価値が$270億増の約$1780億となったことが主な要因です。バークシャーはAppleの約6%を所有しており、同社は保有株の中で最も価値のあるものとなっています。

バフェット氏の最近の動き、特に株式購入や大型の買収の減少は、今年の株価や他の資産価格の大幅な上昇後、良い投資先を見つけるのが難しくなっていることを示しているようです。

Source: Yahoo!Finance, Markets insider

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