凍結した風力発電タービンがテキサス停電の原因ではない 

保守派政治家らは、2月16日、凍結した風力発電タービンを停電の理由に挙げ、テキサス州が再生可能エネルギーに頼りすぎていると、宣言したが、実際のところ、風力発電は州が計画した冬季の発電能力としてはもともとほんの一部にすぎないものだった、とダラス・ニュースが報じた。Electric Reliability Council of Texas (ERCOT:テキサス電気信頼度協議会)は、冬季の発電能力の8割、または67GWを天然ガス、石炭火力、原子力発電から供給するとしており、今回の寒波により主に風力発電から生じる再生可能エネルギーの16GW、そのほぼ2倍の30GWがガス、石炭、電子力発電などの熱源から失われた、とEROCTの職員は話している。

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テキサス州立大学オースティン校のエネルギー資源学教授、ウェバー氏によると、停電の大きな原因は、天然ガスが予測通りの電力を供給できなかったことにある、という。

しかし、風力発電のせいにしたがる人たちもいる。

ヒュスートンの共和党下院議員であるCrenshaw氏は、「風力発電に頼るとこうなる。今週のように天候が悪くなると断続的な風力発電のような再生可能エネルギーは必要なときに供給できない」とTwitterで述べた。一方で、ERCOTは67GWを天然ガス、石炭から供給すると予測していたが、実際は43GWがオフラインになったとし、天然ガスを切らしたのではなく、天然ガスを供給する能力を失ってしまった。テキサスのパイプラインは凍結を防ぐための対策がされていないと指摘した。

天然ガスの生産量は寒波により落ち込んでおり、天然ガス発電所は通常、十分な燃料を保管しておらず、パイプラインからの継続的な天然ガスのフローに頼っている、と専門家は言う。2月15日、テキサス州知事のアボット氏は、化石燃料がグリッドの問題に大きく寄与していると、特定。「電力会社の天然ガス、石炭を含む発電を供給する能力が凍結している」とTwitterで述べている。

American Clean Power AssociationのCEOであるZichal氏は、再生可能エネルギー反対者らは化石燃料による電力供給システムの失敗を、再生可能エネルギーのせいにし、クリーンエネルギーへの移行を妨げている、と話している。