TI(テキサス・インスツルメンツ)が「ジャック・キルビーの日」を祝い、集積回路の発明を称える

ダラスを拠点にする大手半導体企業テキサスインスツルメンツ(Texas Instruments)のジャック・キルビーは、現代電子技術の礎を築いた偉人です。私たちが今日使用しているスマートフォン、パソコン、テレビ、そして自動車や家電など、キルビーの革新的な発明が生み出した技術が取り入れられています。

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もしもあなたがこれらの電子機器を使用しているのであれば、9月12日はキルビーとテキサス・インスツルメンツに感謝すべき日です。集積回路が誕生してから65年目の「ジャック・キルビーの日」を迎え、1958年に集積回路の開発で先駆者となったキルビーを称えています。

キルビーは1958年、ダラスで初めて動作する集積回路を生み出しました。

初期のものは5セント硬貨の大きさでしたが、技術と製造の進化により、今やコショウ粒のような小さなチップが生産されています。彼の功績は2000年にノーベル賞の受賞に繋がり、他にも国家科学メダルや国家技術メダルを受け取っています。キルビーの名前は60以上の特許に記されており、その中には1967年にテキサス・インスツルメンツで発明されたポータブル電子計算機も含まれています。

2008年には、テキサス・インスツルメンツはキルビーの業績を称え、ダラスのキャンパスに「キルビー研究所」を設立しました。この施設は、新しいチップの利用方法の研究開発を担当しています。

同社の研究開発ディレクターであるXiaolin Lu氏は、「1958年にキルビーが集積回路を発明した時、これほど多くのアプリケーションに影響を与えるとは考えていなかっただろう」と振り返ります。今、私たちの周りの多くの電子機器、特に車は、数々のチップで満載されています。テキサス・インスツルメンツによれば、一般的な車には300から400、電気車にはさらにそれを超えるチップが組み込まれています。

Lu氏はさらに、TIが持続可能な製造戦略を採用し、供給の確実性を高めていると語ります。

そして、「エネルギーや温室効果ガスの削減は、今後も我々の重要な課題であり、TIは責任ある持続可能な製造にコミットしています」と締めくくりました。

ソース:UTDALLASMAGAZINE

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