シャーマン市、テキサス州:「シリコン新都心」として急成長 アップル1000億ドル追加投資
/2025年8月、Apple(アップル)は今後4年間でアメリカ国内の製造投資を5,000億ドル(約73兆5,000億円)から6,000億ドル(約88兆2,000億円)規模に拡大すると発表しました。
その中心地の一つがテキサス州、特にシャーマン市です。アップルは、半導体など主要部品のサプライチェーンをアメリカ国内で整備し直すという、大きな戦略転換を進めています。
シャーマン市でのアップルの重要なパートナーとなるのが、Texas Instruments(テキサス・インスツルメンツ、TI)です。TIは、北シャーマンに総額400億ドル(約5兆8,800億円)以上を投じ、「メガキャンパス」と呼ばれる最先端の半導体工場(ファブ)を4棟建設中です(2棟は建設中、今後さらに2棟予定)。ここで生産されるチップは、アップルのiPhoneやほか多くの電子機器に不可欠であり、日々数百万個ものアナログICが作られます。
Apple製品向け300mmウエハーを手掛けるGlobalWafersや、iPhoneのFaceID用レーザーを作るCoherentなど、最先端製造企業もシャーマンに集まっています。地元企業との連携によって、アップルの米国生産体制はさらに強固なものとなっています。
▼テキサス・インスツルメンツが地域を一変
TIの半導体工場群への投資は、シャーマン地域の経済構造を根本から変えています。CHIPS法などの後押しも受け、全米でも最大級の半導体製造クラスターが誕生しつつあります。1つの工場で雇用される従業員のほか、関連サプライヤーや地元のインフラ、住宅市場まで多方面に波及効果が生まれると見込まれています。
最初の工場(SM1)は2025年に稼働開始予定。アナログICやエンベデッドチップは、スマホだけでなく、自動車や医療機器、航空機、セキュリティ分野でも重要な役割を持ちます。また、半導体工場群のためにシャーマン西部に全長約18kmの新しい大型水道管も建設され、地域インフラへの波及も顕著です。
▼テクノロジー投資と雇用創出
アップルやTI以外にも、シャーマンや近隣には下記のようなハイテク投資が集まります。
・GlobalWafers:付近で50億ドル(約7,350億円)を投資し、最先端ウエハー工場を建設中
・Coherent:Apple製品向けのレーザー部品供給を拡大
・インフラ整備:新たな公共インフラと地元自治体との協力体制、長期的な経済成長が期待
・オースティン/ヒューストン:アップルはオースティンで新R&D拠点(4億ドル=約588億円)や、ヒューストンでAIサーバー新工場を建設。テキサス州全体が革新のハブとなりつつあります。
▼全国的・地域的なインパクト
アップルとTIの巨大投資は、シャーマンのみならずテキサス全体、さらにはアメリカのテクノロジー産業に大きな影響を及ぼしつつあります。好待遇の技術職・関連職の急増で、シャーマンの地域社会や北テキサスの若者・学生にも新たなチャンスが広がります。
このような官民連携による製造再活性化は、米国の「サプライチェーン自立」と「次世代イノベーションの拠点」を両立させるモデルケースとして注目されています。
シャーマン市(Sherman, Texas)は、アメリカ合衆国テキサス州の北東部に位置し、グレイソン郡の郡庁所在地です。人口は約43,000〜44,000人とされ、ダラス市からUS-75を北上して約105km約1時間半程度、テキサス州とオクラホマ州の州境をなすレッドリバー(Red River)から南へ約20kmに位置しています。周辺には、湖レイク・テクソマ(Lake Texoma)などがあり、州間交流の玄関口。ダラス都市圏の郊外ベッドタウン的な側面と、近年の半導体産業集積などによる産業都市としての顔を併せ持っています
アメリカ南部の主要都市と、オクラホマ州を結ぶ交通の要所でもあり、近年はテキサス・インスツルメンツやアップル関連の大型投資で特に注目されている地域です。
※この記事はAppleの公式発表、ビジネスニュース、テック専門誌や現地報道など複数ソースを参照し要約・編集しています。
※円表示は1ドル=147円で換算
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